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写真:青ヶ島特産の「ひんぎゃの塩」のパンフより |
青ヶ島をご存知だろうか。伊豆諸島の一番南のほうにぽつんとある小さな島。八丈島まで飛行機で行き、更にその先、ヘリコプターで行くという、まるで東京都とは思えない場所にある。
私は釣りが好きで、20代から30代にかけて伊豆諸島には何度も行った。特に好きなのが神津島。魚影が濃いのと、ひょっこりひょうたん島みたいに、島全体が火山なので、格好がよい。釣りも良いけど、トレッキングも楽しい。
そういう意味では、この青ヶ島も似ている。写真でお分かりの通り、島全体が火山だ。島の中央部がへこんでいるのはカルデラである。そして殆ど平野が無い。なにしろ、人口がたったの200人なのである。
最近、この青ヶ島出身の方に出会った。青ヶ島出身でかつ高名な事業家である。彼が曰く、青ヶ島には中学校までしかなく、しかもたいした産業も無いので、高校になると同時に皆、島を出る。即ち、彼も島を出て、そして都心に出てきてがむしゃらに働いたのだ。
そう。産業といえば、「ひんぎゃの塩」、それから焼酎くらいか。「ひんぎゃ」というのは噴火口という意味で、島のあちこちから水蒸気が噴出しているらしい。そして、そこに海水をかけて、塩を作っているのだそうだ。だから海の成分であるナトリウム以外にもカルシウムやマグネシウムも豊富に入っている。
「ひんぎゃの塩」を頂いたので、さっそく家でユデタマゴにかけて食べてみたが、確かに海の味である。なんともいえない潮の香がして超美味である。詳しくは、青ヶ島村製塩事業所(04996-9-0241)までお問合わせを。値段は高い(だろう)けど、是非一度お試しあれ。カルシウムは食塩の5倍の含有量だそうだ。
それから焼酎。青酎(アオチュー)という名前だったかな?1本5000円の芋焼酎である。こちらも飲んでみたが、芋焼酎の割りには臭みが少なく、飲みやすかった。案外マイルドである。 |
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話は変わるけど、私の友人の栗本修(作曲家&ピアニスト)が仕事で小笠原をぐるっと周ってくる船旅に出た。昨年の5月29日だから今からちょうど1年前だ。上の写真はそのときのもの。船が小笠原に停泊し、その間、クルージングを楽しんでいる。栗本は手前から2番目。ちょっと怖がっている。一番奥は、サックスプレーヤーのマルタさんだ。
で、この船旅で、彼は特別に青ヶ島に心を奪われている。決して立ち寄ったわけではないのだが、青ヶ島に興味を持ったのである。そのときの彼の日記をご紹介したい。(以下) |
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5月24日から29日、木村奈保子さんのセッションで小笠原に行ったときです。
東京から600Kmの海上に、青ケ島という人口200人のちっぽけな島があります。初めて知りました。
夜、真っ暗なデッキに出ようとして、波音と、ただただ真っ暗な大自然の迫力に怖くて引き帰した僕ですが、物凄く惹かれるものもあり、東京に戻ってから、青ヶ島に関するホームページを何度も見ました。
(検索は「青ヶ島」というキーワードですぐに見つかります。きらきらした建物が印象的で、以前に日本丸の星野さんが、役場じゃなかと言ってましたが、実はそれは学校でした。などというようなことも載ってます。)
写真は、小笠原島に接岸できないので、漁師さんたちが島まで連れていってくれた、そのときのものです。奥から、マルタさん、木村さん、栗本、ドラムの佐々木さん、そして写ってないグレッグは先に島へ行ってました。
栗本 修 |
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彼からはその後も何度か青ヶ島に関する話を聞いたような気がする。それだけ彼は青ヶ島に興味を持っていた。そして、今回その青ヶ島出身の事業家とめぐりあったので、栗本にも紹介させてもらったのである。
ところで、実は私自身も今、青ヶ島に行ってみたくてウズウズしている。仕事が忙しいのと経済的な余裕が無いので、のんびり船旅(or
飛行機)はしていられないので、いつ行けるか、難しいのだけど、その事業家の方から話を聞いたのを機に、絶対に実現してみたくなった。
なんといっても釣り師にはコタエラレナイらしい。観光に力を入れているのにも関わらず、不便だからという理由でそう観光客も多くないらしい。ということは場アレしていないということ。魚は全然スレてなくて、絶対に大物が釣れるらしい。それだけでも魅力なんだけど、あの島の地形も魅力的だ。あの山にも登ってみたい。
そんなわけで、私もホームページを色々見てみた。
オフィシャルなのは、ここ。>>> http://www.vill.aogashima.tokyo.jp/
青ヶ島の村役場の主宰するホームページだ。もちろん、いろいろな情報があって面白い。
この(↓)ページも面白い。三重県出身で青ヶ島に実際に住んでいた方のホームページだ。
かなり詳しい情報が載っている。しかし、その方はその後、離島していて、HPもジオサイトの削除対象になっている。なんとか存続してほしい。(メールをお送りしているのだが・・・)
>>> http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/2291/
さて、青ヶ島に行ったことのない私がご紹介するのはここでおしまい。ご紹介した2つのホームページにたくさん写真があるので、是非ご覧頂いて、興味を持ってほしい。そうそう、忘れていた。青ヶ島については、実は小学校のときから多少興味を持っていたのを思い出した。たぶん、国語の教科書に載っていたのではないだろうか。(同年代の方でご存知の方は教えて。)
教科書に載っていた内容としては、「島に電気がついた」ということだったかな。自家発電の装置がついたというのだ。それまでは、まったく電気が無かった。つまりランプの生活。昭和40年頃まで電気が無い暮らしをしていたのである。本当に東京都の最後の秘境というに相応しい。 |
2005年5月23日 |