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上杉神社の参道にて |
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土、日のETC休日割引を活用して、みちのくの旅(といっても宮城、山形、福島の3県だけだが・・・)に行ってきた。スケジュールがタイトながら、息子のリクエストに応えて、米沢にも立ち寄ってきた。彼は例の大河ドラマ「天地人」のファンである。事前に調べたら上杉博物館で「天地人博」というのをやっているということなのだ。実際に行ってみると、上杉神社は質素だけど、上杉博物館はでかいのなんのって。そしてまあ、大盛況。大河ドラマってのは凄いね。どんだけ経済波及効果があるのか見当がつかない。
上杉博物館は、「伝国の杜」というのが正式名称らしい。うーむ、上杉博物館でいいじゃないか。ホールが併設されていて、なんだかわからない演歌歌手かなにかのコンサートもやっていた。「天地人」人気で集客もばっちりか。(笑)
天地人博のいいところは、あくまでもNHKの大河ドラマ(「天地人」 原作・火坂雅志)の博覧会ということであり、妻夫木が演じる直江兼続の鎧兜や、高島礼子の演じる着物を展示してあっても、それは歴史的に貴重なホンモノではない。撮影の為の小道具なのだ。でも、ファンは、干からびた年代モノを見るよりも、実際に役者さんが袖を通したものを求めるわけだ。テレビではやらないような映像もあるので、妻夫木ファンは必見である。
もちろん、ホンモノの書状や鑓も展示されている。それらはあくまでも脇役。そういうようなものをきちんと見るのなら、コホンと咳をするにもためらってしまう博物館に行くしかない。あ、でも、そこも上杉博物館というからには、天地人博をやっていないときにはマジメ(?)な展示をやってるわけだね。
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米沢から福島県に行く道は、3つのある。まずは国道13号線の板谷峠を越え、飯坂温泉を経て福島市に下りる道。それが最もポピュラー。二つ目は喜多方を経て、そして会津若松へ向かう国道121号線。太閤が上杉景勝を会津と米沢に改易したときに、行き来するルートを兼続が作ったとされるが、それがその道にほぼ近いのだろう。
もうひとつは、白布峠を越え、桧原湖のほとりへ降り、猪苗代へ向かうルート。
その3番目のルートを通ったのは、ちょっと偶然。初めてのルートだった。当初、板谷峠を通るルートで、できるだけすんなりと東京方面へ向かいたかった。でも、上杉神社の前の道を南下しているうちに白布温泉と猪苗代が表示されている道路標識に惹かれ、ぐいぐいと引き寄せられるようにそちらにクルマが勝手に走りだしたのだ。途中から板谷峠へ向かう道への案内が無かったのもある。クルマにナビが付いていないからこそ出会えた感動でもあった。裏磐梯へ更に裏からアプローチするのはとってもスリリングなのだ。
交通量が少ないのも嬉しかった。こんなところに、と驚いてしまう標高約1000mにある白布温泉郷や、標高2,035mの西吾妻山の中腹から轟々と流れ落ちる二つの滝、雪が所々に残る最上川源流の深い沢、新緑。そして木々の間から見え隠れする桧原湖など、ダイナミックな景観の連続だった。残念ながら峠は霧でまったく何も見えなかった。米沢はこんな凄い山々で三方を囲まれている。そんな山奥に居城し、殖産してゆかねばならなかった上杉景勝の、そして直江兼続の苦労がほんの少しだけ分かったような気がした。
2009/6/1
(↑)双竜の滝
最上川の源流の近辺。西吾妻山から落ちてくる豪快な滝。遠望するだけでも価値がある。
実際にどのくらいの落差があるのだろうか。右の滝は100mはありそうな気がする。
神々の棲む山という雰囲気だ。
左:上杉鷹山の像。上杉神社の入口にある。以前、米沢というとこの人しか浮かばなかったが・・・・。
右:上杉神社の参道。毘沙門の「昆」と「龍」の2つの旗。
左:上杉謙信。上杉家が米沢に移封されたときにはこの世にはいなかったが祭神として米沢を見守る。
右:意外に質素でこじんまりしている上杉神社の本殿。
左:上杉神社の堀。もちろんかつては米沢城の本丸の堀である。奥に朱塗りの橋が見える。
右:上杉伯爵邸。明治の建築だったが、大正時代に大火で消失し、その後再建された。
左:伯爵邸の庭園。浜離宮がその手本だったそうだ。
右:水連の花。
左:天地人博のパンフ。「かねたん」がマスコットキャラ。。
右:お土産に買った酒。天地人のテーマ「愛」がラベルに。辛口のいい酒だ。1260円。
左:上杉神社の参道に面した米沢ラーメンの「まつかわや」。ホンジャマカのイッシーの写真が飾ってあった。
右:これが米沢ラーメン(中華そば)である。大降りのチャーシューが3枚。スープはあっさり。麺は中細。
米沢ラーメンと、裏磐梯の詳細、写真はまた別途。それから、5月の終わりなのに雪の残る蔵王に行ったり、虹鱒釣り、温泉紀行など、今回欲張って色々なところに行ったのだが、それもまたこの次に披露しちゃうね。
みちのく、本当にいいところだなっす。
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