ケリーちゃんのコラム 俺達のコラム
中学生


娘(二女)の同級生の中学3年生の男の子を見ると、なんだかとても可愛く思えることがあります。中学生の3年間って、男の子も女の子も心身ともに劇的に成長しますが、特に男の子は、入学した頃はうちの娘よりも身体が小さかったのに、卒業の頃には170p、180pにもなり、でも内面はまだ幼いところがあって、その見た目と中身のアンバランスさがなんとも可愛らしく、もし自分の子供だったなら可愛いだろうなあ、なんて思います。

先日、ある出来事がありました。とても親しくしているお母様たちと、子供も交えて一緒に過ごしていた時のことです。ある男の子が、ちょっと端の方に移動して、自分のお母さんに向かってすごい勢いで怒り始めました。理由は知っていますが、ここではあまり重要ではないので省きます。たしかに男の子の怒る理由もわかるし、同じ母親として友人の気持ちもわかります。その男の子はお母さんに似てとても端正な顔立ちで、お母さんより背も高く、髪はさらさらで(それはあんまり関係ないかな)、少々やんちゃだけど爽やかで優しい子です。でもお母さんに怒鳴っているのです。そんなことは男の子を持つ母親にしてみれば当たり前のことらしく、驚くことではないようなのですが、私は見ちゃいけないものを見てしまったような気持ちになり、心臓はどきどきし、怒られている友人がすごく可哀そうでもあり、怒っている男の子にもすごく味方してあげたくもなり、なんとも複雑な気持ちでいっぱいになりました。

細身でおっとりしたその友人は、私のところに戻って来て、ちょっと涙ぐみながら、「怒られちゃった…」とぽそっと言いました。でも決して息子を悪くは言いませんでした。母親の優しい愛情を感じました。自分より背の高い息子に怒鳴られるなんて、私には経験がありません。「うるせえなっ!」なんてセリフも言われたことがありません。そう思うと、男の子のお母さんって、大変だし、なんて偉いんだろう!!って思いました。私はちょっとほのぼのしすぎかな、と思ったりもしました。そう言えば、昔、私の兄もよく母とケンカをしていましたっけ・・・。

友人はその後もずっと自分の息子のことを気遣っている様子でした。いつも穏やかなママがあんな風に怒鳴られて、本当は恥ずかしいし泣きたいのだろうけど、でも気丈に振舞い、息子の味方をしている、そんな彼女がより一層好きになりました。

帰る頃には、その男の子はお母さんにとても優しい笑顔で話しかけていました。きっと、さっきお母さんにあんな態度をとってしまって悪いことをした、ってすごく後悔していたのだと思いました。そして、自分の気持ちをあんな風にぶつけられる男の子もカッコイイと思いました。子供だと思っていたけど、もう男なんだ、と思いました。これは本当にそう思いました。頼もしいなあって思いました。

その夜、その友人からメールが来ました。お恥ずかしいところをお見せしてしまって・・・、という内容でした。私は、思ったことを書いて返信をしました。今日のNさんはとても素敵でした。ますますNさんのことが好きになりました。これからもお互い子供のことを相談しあいましょうね、云々・・・、と。これだから子育てって楽しいのですよね。中学生や高校生になると、もうごまかしは効かないし、子供も親を良く見ています。大きくなるにつれ子供と接する時間が少なくなるだけに、一緒にいる時間はすごく大事にしなくちゃいけないと感じます。そして思春期の子供を持つ母親同士は、多くを語らなくても、すごく深いところでわかりあえるのが、とても嬉しいし、そういう友人に出会うとなんだか自分も励まされるのです。

もうすぐ、その男の子もうちの娘も卒業式を迎えます。高校生になると、また一段と大人になってゆくのですよね。みんなみんな無事に大人になって欲しいと心から願っています。私、卒業式では間違いなく泣きます。みんな卒業おめでとう。

20010/3/15  著者: ケリー


著者プロフィール ケリー:

主婦。高校生と中学生の2児の母親。幕張ベイタウンには初期からの住人。現在は事情により都内に在住。(いずれまたベイタウンに戻る予定)
特技はピアノ。クラシックを主に弾く。また、絵画、写真などを得意として、「ベイタウンはっぴーもーる」のスタッフとして参加。2000年の秋頃よりベイタウン中年バンドでキーボード奏者として活躍する。同バンドの10周年の2010年、ロックコアでイメージキャラを勤める。また、くいしんぼトリオというユニットで「食」のリポーターとしても活動を始める。
(2010年3月現在)


著者近影(2010年3月)


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