Nackyのコラム Vol.14 俺達のホームページ

広告代理店勤務、ロックミュージシャン(Blue Color Union)、ベイタウン中年バンドのメンバー、2輪ライダー、数々の肩書きを持つNackyのセンスあるコラムを掲載。




たまにはマジな自前楽器の話など

自宅にある弦楽器のリスト。安物揃いなので真の楽器マニアには全く見ごたえ読みごたえが無いことを事前にお断りしておく。キーボードやレコーディングシステム等のデジタル機器は、また別の機会に。

■Fender Precision Bass (フレットレス)

メインで使用しているベース。アッシュボディに、貼りメイプル指板のフレットレス仕様。カタログには無いモデルだが、プレベのメイプルネックフレットレスがどこにも無かったので、Fender Japanに特注したもの。77年頃の仕様を基本に、ピックアップにはFender USA Vintageを搭載。過去、何度かピックアップを交換したが、現在は元の状態に戻している。配線材やポット、コンデンサ等の電装は全て自分で交換済。数え切れないほどのライブ、レコーディング等では一番使っているが、ボディのアッシュ材がそらもう異常に重く(5.6kg)、特に長時間のリハやライブではかなりキツい。

■Precision Bass (メーカー不明)

中学生の頃に、御茶の水にてお年玉の5,000円で購入。ボディはラワンと思われるワケわからん柔らかい木材が使用されている。新品時はローズ指板のネックが付いていたが、J.J.バーネルに憧れていた為メイプルが欲しくて、御茶の水で売っていたボロい中古のTokai製に差し替えた。これがとんでもない極太ネックで、すっかりそれに慣れてしまった為、今でも極太ネックが好きである。逆にジャズベースの細くて薄いネックは弾き難い。まあ、テクニカルなプレイをするわけでもないので。ピックアップはセイモア・ダンカンのハイパワーSPB-3に交換、電装系は全て自らの手で入れ替えブリッジは謎のダイキャスト製に交換、更には元のピックガードも割れてしまった為、ネジ穴を開け直してアルミ製に交換してあるので、元のパーツはボディとコントロールノブのみ。暴力的なサウンドが今でもお気に入りで、フレット付のサウンドが欲しい時は殆どコレを使用。

■Fender Original Precision Bass

ヤフオクで格安ゲットしたフェンジャパ製のオリジナルタイプのプレベ。ピックアップはやはりダンカンのクォーターパウンドに交換、電装系も全て入れ替えてある。アッシュボディであるがかなり軽量で取り回しやすい。ネックは極太でピックアップの搭載位置のせいか出音もズ太く、腰にくる低音を吐き出す。レゲエやダブ系の曲にはこれを使うとハマるので、レコーディングで重宝しているのだが、ブリッジサドルが2ウェイの為オクターブピッチがどうしても完全に合わず、13フレット以上はやや音痴になるので、高音フレーズを弾く時はよく考える必要がある。ライブではノイズが乗りやすいので神経を使うが、ミッドセンチュリー的なルックスは好み。

■Rickenbacker 4001 Bass

床のフローリングと保護色(?)のメイプルグロウフィニッシュ。80~85年頃のモデルと思われる。これもネックはバインディングのせいで極太。ネックにデッドポイントが多く、そこを外して弾く必要がある。リッケンベースにはブリッジにウレタンのミュートシステムがあるのだが、自分は手刀ミュートで弾くため邪魔だったので、ブリッジプレートのガイドを金ノコで切り落とした。トーンはリッケンらしい「ゲリーン、ガリーン」という野蛮なサウンドで、ラウンドワウンドのヘヴィゲージを張り、ゲインを上げてオーバードライブさせピック弾きでロックを弾くとハマる。パンク調の曲にはレコーディングで重宝する。人の耳には聞こえない超低域の音を出しているのか、またはインピーダンスが高いのか、アンプを壊してしまうことがある。

*エレキベースにはロトサウンドのステンレスゲージか、ダダリオのニッケルゲージを使用。個人的にはラウンドワウンドが好み。また、5弦や6弦の多弦ベースは自分のスタイルでは必要ない。握り込んで弾くフォームなのと、リードヴォーカルを歌いながらブラインドタッチで弾くのでローBまでは使いこなせない。弦は4本でも多いぐらいだ。

■Aria SWB Lite-1 エレクトリックアップライト

いわゆるエレクトリックアップライトベース(EUB)の中では安物の本機であるが、これがライブにレコーディングにと結構使える。セッティングによってはウッドベースっぽい音も出るので、あの巨大なウッドベース(コントラバス)を運搬することを思えば全然楽だ。それでも充分にデカい楽器だが。自分の身長にもよるが、弾く時にエンドピンを伸ばすと2mにもなる。エレキベースとは弾き方も押さえ方も全く違う楽器なので、常に弾いていないと指の皮が剥ける。とはいえ、必要以外は全然弾いてないけど。弦もムチャクチャ高価なので、切れた時は往生した。自分が所有する中で、唯一のアクティブ回路楽器でもあるが、プリアンプのパワーが無いのでコンプやアウトボードプリは必須となる。

■Tokai Telecaster Custom

中学生の頃に小遣いを貯めてシモクラ楽器で購入。中学生でテレキャスを買う奴もいないと思うが、パンク系のギタリストがこぞってテレキャスを弾いていた(The Clash、The Stranglers、The Police等)ので迷わず購入。国産コピーモデルだが、今でもメインに使用しているほどしっかり作られている。自分で改造しまくっているが。現在のピックアップはフロントにダンカンの59PAFモデル、リアはFenderのテキサススペシャルだ。フロントのトーンはGibson SGに酷似しており、リアはトレブリーなので使い勝手が良い。センターのミックストーンも使える音。30年弾いているが、この先30年(もし生きてれば)弾いていくだろう。

■Fender Telecaster

メキシコ製の55年型仕様。ホワイトブロンドフィニッシュのアッシュボディに極太のワンピースメイプルネックで、自分的にはとても弾きやすく、ギャリンとしたサウンドも好み。ピックアップは前後ともテキスペのようだ。ポットやハーネス等の電装系は全て入れ替え、セレクタースイッチを4点式に改造している。ライブではこれ1本で全ていけてしまう。テレキャスは昔から弾いているため、どこをどう触ると音がどう変わるとか、どう弾くと音がどうなるということが身体に染み付いているので、殆ど自分の身体の一部でもある。ギターを1本だけ選べというのであれば、間違いなくこのテレキャスだ。投げても落としてもビクともしない頑丈さ、シンプルな操作性、ジャキジャキしたトーンと、どれをとっても相性抜群。50年以上前に作られたものがそのまま売ってるなんて、工業界の奇跡のひとつだろう。

■Fender Stratocaster

レースセンサーピックアップを搭載した、ジャパン製のECモデルの最初期型。御茶の水の楽器屋で89年に購入。アルダーボディにメイプルワンピースネック。べっ甲柄のピックガードは後から交換したもの。ミッドブースターを内蔵したサーキットは複雑なので、リアピックアップをハイパワーのレースセンサーに交換した以外はいじっていない。トーンはクリアで使いやすく、ストラト特有のハーフトーンもガラスの様にクリアだ。ドライブさせるとブルージーなトーンとなり、どのポジションでも使える音。一時はこれ1本でレコーディングからライブまで全てまかなっていたが、やはりテレキャスに戻ってしまった為、最近はあまり弾いてやってない。Fender系の楽器は、ベースも含めメイプルネック&メイプル指板が好み。また、Fenderのロングスケールとも相性がいいようだ。

*これらFender系ギターには、全てダダリオの0.12~のヘヴィゲージを使用。

■Rickenbacker 330

80年代後半のファイアーグロウフィニッシュで24フレット仕様の330。The Jam時代のPaul Wellerに憧れ、当時の並行輸入モノをローンで購入。自分が持っている楽器の中で、おそらくこれが一番高価。10年ほど前に、リアピックアップをそれまでのハイゲインタイプからトースタートップに交換した。ルックスはカッコいいが、ネックが非常に細い上にワンパターンな音しか出ないので、あまり出番が無い。フレットが細くサステインも短い為、カッティングに向いている。倍音がかなり出るので、歪ませると独特のトーンになる。構造物が多く弱そうな造りに見えるが、ネック反りや断線など一度も起こさない意外なタフさ。

■Epiphone CASINO

John Lennonに憧れ、大学時代に御茶の水の中古楽器屋で衝動買い。かなり安かった。安かったのには理由があり、カジノとしては邪道のメイプルネック、クロムメッキではなくニッケルメッキのメタルパーツ、ロトマティックペグが付いた韓国製。おそらく85年ぐらいの物と思われる。セミアコに見えるが、実はセンターブロックを持たないフルアコであり、ノイジーで太いトーンのP-90シングルコイルピックアップを2つ搭載。アメリカ製のヴィンテージや日本製のエリートと比べると、かなり野蛮な暴れたトーンであるが、クランチで弾くと自分的には非常に良い音だ。フルアコのためライブで大音量で弾くとフィードバックしまくるが、それをコントロールできれば、歌モノのバックにはなかなか良い。リードプレイにはあまり向いていない。

■Gibson Firebird

珍しいチェリーレッドフィニッシュのFirebird V。80年頃のリイシューモデルと思われる。Sex PistolsのSteve Jonesに憧れ、ボロい中古を購入。スルーネック構造のマホガニーボディで、ネックは丸太のように極太。ボトルネックを使ったスライドや歪ませたトーンで弾く際に重宝している。ライブでも何度も使っているが、デカいヘッドと重いバンジョーペグ故ボディバランスが最悪で、ヘッドが下がってきてしまう。音もミニハム特有のレンジの狭いトランジスタラジオの様なトーンで、ブッちゃけイマイチ。それでもルックスは最高にカッコいいので、いくら弾き難くても音がイマイチでも許せてしまう。

■Dan Electro

特徴的なリップスティック型ピックアップを3発搭載したダン・エレクトロ。銀座の某高級楽器屋の片隅で、投げ売り同然になっていた物をギターを助けるつもりで買ってしまった。木材チップを接着剤で固めたボディに、壁紙のようなフィニッシュというチープな造りだが、トーンは独特。ピックアップは以前所有していたストラトに付けていたDan Armstrong製に乗せ変えた。ボディの下に付いているのは、Rolandのギターシンセ用ドライバーだが、ほとんど使っていない。全体的な仕上げはラフでチープだが、ラブリーな雰囲気が漂うギターだ。残念ながらライブで使ったことは無い。

*Fender以外のスケールの短いギターには、全てダダリオの0.11~のゲージを使用。

■Gibson J-45

シリアルからすると、72~73年製のスクエアショルダー。J-45といえば当然ラウンドショルダーなので、このスクエアショルダーは異様に安かった。トーンは野太く繊細さに欠ける音で音量も大きい。故にブルースや男声ボーカルのバックにはバッチリだ。なぜかロングスケールなのでテンションもきつく、パーカッシブにかき鳴らす方が鳴ってくれる。とはいえ、指弾きで繊細に弾いても、それなりに使える音がする。もう随分長く弾いているので、塗装も限界までボロボロで木部も削れているが、親友のようなギターである。ブリッジにはLR Baggsのピックアップを付け、ブリッジピンを交換してある。通常はMartinのフォスファーブロンズのミディアムゲージを張っている。

■三線

この写真のみケータイカメラなので写りが悪い。許せ。上はお土産の缶カラ三線だが、意外に良い音がする。下はずっと沖縄に住んでいた実弟からもらった物で、マジもんのヘビ皮だ。音がビックリするぐらいデカい。せっかくだからと「微笑みの兵士」という琉球調の曲で使用した。

ここ1年間ほど、仕事の重労働が原因と思われる右上半身痛に悩まされており、ベースやギターが殆ど弾けない状態が続いている。GWで4日間休んだところ少し改善しかけたのだが、連休が終わりまた過酷な就労に戻ったところ、以前より酷い状態になりつつあるので、ますます楽器から遠ざかってしまっている。本業に於ける長時間のマウス操作が原因であることは明らかなのだが、食っていくために仕事をしない訳にもいかないので、痛みに耐えている状況だ。

所有している楽器はどれも本当に安物ばかりで、ヴィンテージ愛好家やハイエンド楽器所有者からは笑われてしまうようなシロモノばかりだが、自分にとっては全てが大事な物だ。右上半身痛が治れば、またバリバリ弾いてやりたい。

Nacky
2010年5月14日



自己紹介
【F1スペシャリストから女性下着博士へ(笑)】

趣味は“バンドとバイク”という、昭和の不良高校生のようなパンクなジジィです。休日はバイクor自転車に乗るかイジるか、野外ライブをするしか過ごし方を知りません。よって、雨の休日は廃人です。

とにかく2つの車輪しかない不安定な乗り物が大好き。モーターサイクルやMTBでムチャ走りをしての生キズが絶えません。また、ギターやベース、ピアノなどの楽器を与えると制止されるまで弾き続け、自作のヘンテコな曲をその場で作りながら歌い続けます(本職はベース)。ジジィはジジィでも、“スーパージジィ”を目指して日夜努力中。若い女性からはイマいちモテないが、オバちゃんやガキんちょ、オカマに対してはいつも爆発的なパワーを発揮します。家庭や仲間うちでの呼び名は「人間に最も近いサル」。

自分のバンドのサイト↓です。
http://www.cyworld.jp/bluecolorunion
「サルは一体どんな音楽を創るんだ?」とご興味のある奇特な方、楽曲の試聴やダウンロードもできますので、是非覗いてみてください。アマチュアミュージシャンの方、コラボも大歓迎!アレンジもいたします。

こちら↓は自己紹介がわりです。アホ丸出しですが(笑)。
http://www.e-enesta.com/ore/flash15/fno282.htm

仕事では長年関わっていたHonda F1の仕事を辞し、イタリア車の広告制作を経て、現在は港区にある某広告代理店のクリエイティブディレクターとして、テレビCMやら広告やらを作っています。なんだか偉そうに聞こえるが、要は宣伝を作る上での何でも屋さんです。元来クルマ/バイク/レースのスペシャリストですが、今はなぜか女性下着のスペシャリスト。ご面倒な広告制作の仕事、よろずお引き受けいたしますのでご指名ください。

I'm OK, even if you give me a message in English,
and I'll certainly reply to you!
Thanx for your coming.

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