我が家で2度目の災難。今回は息子の自転車が盗まれた。買ってまだ半年も経っていないし、使用頻度も低かったので、まるで新車の輝きだった。自転車置き場では異彩を放ってはいたという言い方では少々オーバーか。それに、やや高級だった。高級というより、廉価版じゃないということだ。我が家は経済的に余裕なんてないので、この盗難は結構痛い。前回、盗難に遭ってから、鍵を頑丈なものにしたりと、盗難防止の策を講じていたのに、泥棒にとってはそんなのは、どうも関係ないようだ。
息子はかなりしょげていた。もちろん自分の物が無くなってしまったことと、泥棒をされたということについてショックだったのと同時に、その対象が親に買ってもらったモノということが一番ショックだったのである。自分の小遣いで買ったものももちろん大事だけれど、お金の流れ的には殆ど同じでも、親が買い与えたという行為そのもののストーリー性だとか、何か精神的なものが宿っているような気がするのだろう。かといって、モノを大事にしろとはそれほどきつく言ってきたわけではない。そういう部分に感情的なものを持つか持たないかは家庭環境の差だろうか。
昨日、駅前の交番に盗難届け(被害届け)を出してきた。息子と二人で散歩がてらに行った。息子は交番の中に入るのが初めてで、緊張していた。対応に当たったおまわりさんは私と同い年だった。感じのいい人だった。事情を説明し、被害届けの下書きをしてから、今度は若いおまわりさんにバトンタッチ。今年入った新人さんである。なんというか、可愛らしい顔立ちだった。警察官という大変な仕事を選んだのが不思議なくらいだった。危険な目に遭ったことはないのか、という私の質問に、「いや、しょっちゅうッス。」と言っていた。やはり警察官は大変な職業なのだ。
その20分後に、盗難に遭った現場の検証が行われた。現場と言っても我が家の住まいのある建物の駐輪場である。毎日色々な事件やら面倒なトラブルなどがある中の、自転車の盗難なんて些細なことかもしれないが、わざわざ現場まで来て、そして書類を作成したりと、申し訳ない。職務だと言っても、繰り返すが、警察官は大変なのである。なんでもないことで救急車を呼ぶ、まるでタクシー代わりに使っているような、そういう人もいるくらいなので、そんなことで呼ぶなよ、というような110番も多い筈だ。
ま、何はともあれ、息子にとって、世の中には理不尽なことが多いという勉強になったかもしれない。
2008/3/9 しばざ記 426 |
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