「俺たち2」管理人による戯言
日記でもない、コラムでもない、単なる戯言。そんな感じ。
筆者は幕張ベイタウン在住のおやじ。結構、歳いってます。はい。
しばざ記
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「桜の花が散る頃」
暖かくなって、世間がどんどん明るく陽気になってゆくにしたがって、
何故か俺だけ取り残されたような、とても切ない気持ちになるのは何故??

しょーやん(元かぐや姫)が唄っているように、この季節、春なのにもの悲しい雰囲気が漂っている。秋の落ち葉の季節とはまた違ったはかなさがある。いや、”はかなさ”は圧倒的に桜の花が散るときだろう。「桜散る」には受験失敗という意味もあるけど、「人が死ぬ」という意味もある。私より古い時代の人だったら「同期の桜」を思い出すかもしれない。あるいは、時代劇の切腹のシーンを思い出す。辞世の一句をしたためるときには、桜の花がはらはら落ちる背景が一番マッチしている。

本来、春は生命の息吹を一番感じる季節なのだ。どんどん暖かくなって、虫や獣や鳥たちがどんどん活発になってゆく頃なのである。恋の季節なのだ。若い女性がどんどん肌を露出し始めて、街が華やかになってゆく。盛りのついた猫だって、怪しげに鳴いているのだ。実は私は4月生まれで、だからというのもあり、春は嫌いな季節ではない。暖かくなって期待するものはこの歳だと少なくなってきても、それでもワクワクするのは何故だ。どこか旅に出たくなるのも何故だ。

なのに、4月は物悲しいイメージがつきまとうのだ。実際に桜の花が散る頃には悲しい思い出が多い。新しい出会いも多いけど、別れもこの季節が多い。殆ど花が散って、そこそこ新しい葉が出始めた桜の木は生命力に満ち溢れていて、若々しく輝いているのに、暖かい風がそよそよと吹き、空にはヒバリが楽しげに鳴いているのに、そういう景色を見ると、溜息が出てしまう。あー、せつない、ってな具合に。

今日は雨だ。しかも、ずいぶん降っている。昨日から夜通し降っていた。気温も低い。暗い空から落ちてくる雨粒が、残り少なくなった桜の花びらを一気に叩き落してしまいそうである。


2008/4/8
しばざ記 442

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