木更津港のすぐ近くに流れる矢那川の河口に鳥居崎公園がある。その一角にぽつんとある富士見亭。私が小学校低学年のときには既にそこにあった。おそらくもっと以前からあったのだろう。今も外観や店内が当時にほぼ近い状態で営業している。但し、現在のメニューは"やきそば"のみ。営業も土日祭のみになっている。かつては、公園内にある市民プールの帰りに、おでんやら、ラーメンやら食べたし、売店もあったので、アイスクリームを食べたこともうっすらと記憶している。
昨日訪れたときにはお客さんは誰もいなかった。気さくなおばちゃんに聞くと、今はシーズンオフで、春の潮干狩りのときや、秋のハゼ釣りのシーズン以外は至って暇だという。おばちゃんは、やきそばをつくりながら、色々なことを話してくれた。以前は居酒屋と雀荘を経営していたことや、数年前に夫が亡くなり、それ以降、この店を一人で切り盛りしていることや、出身は群馬の松井田だとか、である。私とおばちゃんだけだから気兼ねなく話が出きて楽しかった。
やきそばは極めてオーソドックスである。味加減はちょうど良い感じ。うまい。鉄板焼きだから家でつくるやきそばとはひと味違う。海の家の雰囲気の中で食べるからより美味しいのかもしれない。微妙な隠し味としておそらく魚粉(さば節か?)も入っていて、コクがある。木更津名物として推挙したい。
Yahooの地図:http://yj.pn/ZrWFq7
2010.1.10
(1)海の家そのものの外観。
(2)壁に貼ってあるメニュー。つうか、これだけ。
(3)とても気さくで明るいおばちゃん。
(4)今はがらーんとしている店内。
# そのおばちゃんからもうひとつ聞いたことは、西口にあった居酒屋「赤ちょうちん」は火事で焼失したそうだ。そういえば、いつの間にか無くなっていることは知っていた。高校の同級生などとごくごくたまに訪れていた。魚の料理がうまかった。残念だ。東口店は相変わらず繁盛しているようだ。
# 富士見通りのオランダ屋もいつの間にか無くなっていた。あの交差点はかつて木更津で一番栄えていた場所だ。玉屋だったっけ、大きな食堂もとっくに無くなっている。古い店がどんどん無くなる。富士見亭にはぜひぜひ頑張っていってもらいたい。おばちゃん、頼みます!!
厳密に言えば、この先の海(遠浅の海)にも鳥居があった。本来はその鳥居のことを指しているのだと思う。
右:富士見亭を少し八幡様方面に歩くと冨士屋ホテル「季眺」がある。
うちの息子の初節句のお祝いはここでやった。