「俺たち2」管理人による戯言
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かるがもの親子
おかあさんの後をちょこちょこと3匹の子鴨が・・・

先日見た光景を語る。忘れないうちに記述しておかないと、この手のネタは一生忘れてしまう。たいした話題でないことを予めお断りしておく。
あれは先週だったか、それとも先週だったか。

私と息子は(、ベイタウンの海側の)打瀬3丁目公園のグラウンドにいた。平坦な結構広いグラウンドで、サッカーや野球ができるように、周囲は高い金網に囲まれている。そこでキャッチボールやらノックの練習をしていた。その日は真夏日だった。昼下がり、いつになく子ども達も少なかった。すると、バックネット方向からかるがもの親子が歩いてくるのを見つけた。まるで蜃気楼を見ているような感じだった。

その公園は4つの出入り口があるが、ボールが直接飛び出さないように、やや複雑な構造になっているので(互い違いに金網が張ってあって、その隙間から出入りするようになっている)、どういう目的に入ってきたかわからない。たぶん道を間違えたのだろう。入るにしても、ジグザクに進まないと公園には入れない。

かるがものお母さんの後ろには3匹の子どもがぴったりくっついて、一列になって歩いている。スピードは人間の歩く半分の速度だろうか。子どもの鴨はよちよちしている。一見、のんびり歩いているようにも思える。思わず見とれてしまうくらい可愛い光景だ。イラストのようにも見えた。

ところが、その公園は出口が分かりにくい。一旦その親子は約300m離れた反対側の出口付近まで行ってから、暫く考えて、そして、出口の無い方へ方向転換して歩きだした。あ、そっちじゃない。だめだ。金網沿いにそこから約50m歩いたか、再びそこで立ち止まった。約5分立ち止まる。グラウンドには私たち親子のほかにも何人かがキャッチボールをしたりサッカーをしていたが、誰もそのかるがも親子が道に迷ったことに気づいていない。それだけだだっ広いグランドの片隅の光景なのだ。

すると今度はくるりと向きを換えて、出口に向かう。いいぞ、その調子。が、そこでまたストップ。思案しているようだった。 我々とかるがもの距離はかなり離れていたが、母親かるがもの気持ちが痛いほど分かった。母親は焦っている。この炎天下、子鴨の体力消耗のこともあるだろうし、外敵(人間の子ども?)からも目立つ場所にいるわけで、早くそこから外へ出なくてはならない。おそらく金網の向こう側にある池に行きたいのだ。子鴨は母親の指示があるまではまったく静止した状態だ。

5〜6分経過。まだかるがも親子はその場から動いていない。ずっと見ているのもなんだし、我々は再びキャッチボールを始めた。本当は何とかしてやりたいのだけれど、下手に近づいたら彼らはパニック状態になるのだろうし、何もしないほうが良いと判断したからだ。

それでも息子は気にしていて、ちらりちらりとかるがも親子の動向を気にしていた。もちろん私も気にはしていた。だから息子の夏休みの特訓としては非常に気合が入らない状態が続いた。お互いにボールを後逸しがちだった。それから約15分後、とうとうかるがも親子が出口から公園の外に踏み出したことを確認した。公園の外の起伏のある植栽のある場所を登って、そして下り、その先は見えなくなった。

1時間後、我々が練習を終えて池に行ってみたら、気持ちよさそうにそのかるがもの親子が泳いでいた。水面でも親鴨の後ろに5匹の子どもが一列になって泳いでいるのが面白い。因みに、例のグラウンドを横断するときは子鴨は3匹だった。それが5匹に増えているのが不思議だった。

2007/7/30
しばざ記 275

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