仕事で宇都宮に行ってきた。朝は寒く小雨が降っていた。ご一緒したのは、かにぞうさん。経費を抑える為、青春18切符を使う。JRが乗り放題で、もちろん安いし、片道1,150円以上の場所に、複数人で行く場合にはかなりお得。実際に宇都宮までは海浜幕張から片道2千円ちょっとかかるのだが、青春18切符を使うと、往復で2,300円と、つまり半額近くなる。ただ、この切符、普通&快速しか使えないという点が仕事で使うのには難しいかも。それと5枚綴りなので、そういう点でメリットを生かす使い方はやや難しい。
ま、そうは言っても、安く行けたので、かにぞうのそうした機転に感謝。だいたいその青春18切符なんて初めて知った。
(写真右:浦和駅で電車を待つかにぞう氏)
宇都宮にはちょうどお昼時に着いた。途中で約30分休憩したので、3時間かかった。午前中降っていた雨があがり、日がさしていた。空気が都内とは違うような気がした。まずは昼食。予め食べログで旨いそばの店をチェックしておいたので、そこへ行く。かにぞうが腹減ったを連呼。私は途中浦和の駅のマックでソーセージマフィンを食べたので、余裕。
宇都宮駅の東口から徒歩10分くらいのところにある蕎音(しずる)という手打ちそばの店。店内は清潔な感じ。メニューはざるそばのみ。1盛が500円。1.5盛が750円、というように1盛から半盛ごとに250円ずつ上がる料金の仕組みになっている。我々は1.5盛を注文する。
香り高い手打ちそばである。のど越しも良く、しっかりしたコシもある。大根の細切りも薬味についていたので、後半はそれを入れて食べる。つゆはやや甘め。従って、そばをたっぷり浸してもしょっぱくないので食べやすい。そば湯も美味しかった。ご主人は暖簾越しにちらりと見ると若かった。おかみさん(と思われる)も若くて、かつ綺麗だった。愛想の良い笑顔が印象的。食べログで好評価な理由がわかる。
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乗車していた列車は宇都宮行きだったが、久喜で快速に抜かれるというので、乗り換える。 |
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この辺りを走っている列車にはこんなボタンがあって、停車中にはこのボタンを押してドアを開閉する。いかに寒いかっちゅうことだよね。 |
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宇都宮駅前。2階のコンコース。雰囲気としては大宮に似てなくもない。 |
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餃子の「スタミナ健太」のオブジェ。 東口は開発中で、同店のほか、「みんみん」などが仮店舗で出店している。 |
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ここが蕎音(しずる)。駅から10分ほどのホテルの1階にある。ご覧のようにあまり目立たないが、宇都宮のそば屋としては人気店で行列も出来るという。 |
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そばの1.5盛。私にしてみると、もうちょい食べたいと思ってしまうが、普通の人だったらこのくらいがちょうどいいのかな。 |
そばを食べ終わり、時間があったので、宇都宮のそぞろ歩きを兼ねて徒歩で目的の会社へ向かった。宇都宮の駅を越えて反対側の西口に出る。ヨドバシカメラなどの大きなビルが建つ駅前を少し歩いて、二荒山神社の境内の前の交差点に出た。まだ時間に余裕があるので、神社の境内まで登ってみる。そこから宇都宮タワーが眺められると思ったけれど、残念ながら見えなかった。実は、宇都宮タワーが以前から気になっていて、いつか行ってみたいなんて思っていたのだ。今回は諦めるか。
東武宇都宮駅の近辺の宇都宮の繁華街を歩く。立派なアーケード(オリオン通り商店街)の中の地元の商工会議所だかが経営しているアンテナショップで宇都宮大学の学生さんがつくったという乾麺のうどんを購入。漂白していない小麦で、見た目は蕎麦くらいの色合いだ。アーケードの商店街を抜けて、今度はユニオン通りというやや細い商店街を歩いた。そこは、ブティックやライブハウスやアトリエなどが並び、宇都宮文化の発信地という感じ。
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東口から再び西口へ移動。 |
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目抜き通り、しかもパルコのまん前にこんな立派な鳥居があって、しかも、背後には山もある。ここが二荒山神社の入り口。鳥居は太い木の幹。最近リニューアルした感じ。実際に触ってみると、ぬくもりを感じた。 |
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二荒山神社の階段を昇って境内へ。結構、急である。 |
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本殿。意外なことにそれほど大きくはない。でも雰囲気はいい。 |
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解かり難いが、正面は県庁。ずいぶんと立派な建物だ。 |
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県庁前の並木通り。お洒落な雰囲気。 駅からここまで歩いて思ったのは、街が非常に綺麗だということ。きちんと整理整頓されているといった雰囲気。逆に言えば雑然とした楽しさが少ないかな。 |
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オリオン通り。宇都宮の誇る商店街。ジャズで「街おこし」をしているようで、その垂れ幕があちこちに掲げてあった。 |
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駅ビルの中にある東武宇都宮駅。ずーーーっと以前にここを利用したことがあったのだが、まるっきり覚えていない。駅ビルはもちろん東武デパート。宇都宮で一番大きな商業ビル(たぶん)だ。 |
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ユニオン通り。オリオン通りの延長線上にある。日中はそれほど人通りが多くないが、きっと夜は賑やかなんだろうという気配が漂っている。ライブハウスなどもある。かつてのゆーじこーじもこの辺りで遊んでいたのだろうか。 |
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中: |
自転車屋さんのオブジェ。オブジェというよりも実際の自転車を斜めに飾ってあるだけだけど、解かりやすいし、かっこいい。 |
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錆びたトタンを外装に使ったブティック。かっちょいい。すっきりした町並みだからこそ、こういうエクステリアが許せる。 |
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上: |
材木町通り。宇都宮にはこのように電線を地下に埋設した通りが多く、だからすっきりしているのだ。まあ、全国的にそういった傾向は多いみたいだけれど、特に宇都宮は先行しているなというように思う。 |
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さて、そこから、かにぞうは自分で書いてきたという手書きの地図を頼りに目的地を探す。何度かその目的地の会社のビルを訪問しているらしいが、徒歩で行くのは初めてということで、時々首を傾げながら方向を確認する為に止まったりしていた。商店が途絶え、閑散としている住宅街を南西に向かう。ところどころに大谷石の門柱や塀がある。さすがに産地の近くだということが分かる。
宇都宮女子高のすぐ近くに、「小麦まんじゅう『たけざわ』」という暖簾の懸かった小さな店があった。住宅街にぽつんとあるので、偶然にそこを通りかからないと出会えない店であるが、「小麦まんじゅう」という響きに惹かれ、店内に入った。つぶあん、こしあん、きんとん、栗あんの小麦まんじゅうが各100円。面白いのは赤飯が入ったもの。赤飯をまんじゅうで包むというのは店主のアイディアだという。その赤飯入りも含めて、お土産用に6個と、そこですぐ食べる用に1個買った。まんじゅうというよりも、しっかりした生地のパンのような食感。美味しい。ボリュームもある。
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左: |
宇都宮大学の学生さんのつくったうどん。無農薬の小麦粉が原料だという。漂白していないのがいい。そう、うどんは真っ白だというほうがエコのご時世からするとおかしいのだ。 |
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ここが小麦まんじゅうの「たけざわ」。住宅街にぽつんとあって、それほど目立つわけでもないので、案外、宇都宮の人もその存在を知らないのではないかと思う。 実は、その近くに、やはりぽつんとある「やきそば」という暖簾のかかった民家があって、そこもチェックしておきたかった。 |
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小麦まんじゅうはこんな感じ。種類によって外見が全然異なる。あげまんじゅうもあって、それは茶色い。 |
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赤飯が入ったまんじゅう。非常に珍しい。赤飯の塩味と、周囲のやや甘めのまんじゅうが微妙な味を醸し出している。 写真には撮らなかったが、350円ででかい袋にパンパンに入った「こわれせんべい」(九助)も買ってしまった。ビジネスバッグだから、この時点ではちきれんばかりになってしまった。とても餃子の土産は買えない。 |
だいぶ歩いた。程よく疲れた頃にやっと目的の(株)ジードの入っている4階建ての小ぶりのビルに到着。午後3時少し前。そこは住宅街の一角。住宅街といっても、東京のようにぎゅっと詰まってなく、スカスカしたややもすると寂しい場所。それもそのはず。駅からはだいぶ離れている。同社は3階にある。エレベーターの電気は意図的に止められていて、その出入り口は鉢植えが置かれていて使用が出来ないようになっている。仕方なく歩いて昇る。ベンチャー企業っだから当たり前。そのうち儲けて、社長室直通の専用エレベーターでもつけるか。うそ。そして同社で熱くビジネスの話をする。内容はここでは割愛。
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いよいよ目的地に近づく。この周辺は、ところどころに大谷石の塀や蔵が目につく。そうはいっても、かなり少なくなっているのだろう。塀の一部だけ、門柱だけが大谷石という家のほうが圧倒的に多く、いや、コンクリートブロックの家のほうが更に多い。つまり、段々と普通の街になっていってると思う。 |
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ここがジードの入居しているビル。最近外壁を塗り替えたらしい。青空を背景にするとなかなかかっこいいではないか。ゆくゆくは大会社になって、もっと便の良い場所に進出することを切望する。 |
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打ち合わせが終わり、同社の武田社長と、かにぞう、私、武田社長の理解者でありかにぞうの旧友の羽生さんの4人で飲む。羽生さんのクルマで、すっかり暗くなった宇都宮の再び東口に降り立ち、私のリクエストで餃子の「みんみん」に行く。宇都宮の餃子は何度も食べているが、「みんみん」は初めて。焼き餃子、水餃子を食べる。身がぎゅーっと詰まっていて美味しい。武田社長によると、本当は本店で食べるほうが旨いということらしい。
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本店が休業なので、宇都宮駅東口店の「みんみん」に行く。我々が行ったときには10人くらい店外で待っていたけれど、5分くらい待って入れた。回転はよさそうだ。 |
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これが焼き餃子。1人前6個入り、240円。外見は揚げ餃子っぽいが、それはやや焦げた羽がついているからだ。外はかりかり、中はジューシーといった感じ。正嗣の餃子よりは若干皮が厚めかもしれない。 |
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水餃子にすると、皮のモチモチした食感が強まる。正嗣は水餃子の場合、この器の中に醤油、酢、ラー油を投入して食べるが、みんみんでは周囲を見渡す限り、焼き餃子のように小皿にたれを入れる普通の方式だった。 |
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駅東口から徒歩3分の場所にある「猪八海」の刺身。メニューはだいたい千円以内と嬉しい価格帯。ジードの関係者もこの店が大好きなようだ。大手チェーン店にはないあったかい雰囲気。 |
ビールと餃子の後は、居酒屋で飲む。「猪八海」という店。宇都宮界隈での刺身といったらここだと羽生さん。その通り、なかなか旨かった。久々のあん肝も美味。話も弾む。もちろんビジネスの話から、かにぞうと行った京成立石の「宇ち多゛」のこととか次々に話題を変わり、気がつけば9時を大きく回っていた。私はともすればここが宇都宮であることを忘れてくつろいでいたので、かにぞうが時計を気にしていることが不思議だった。待てよ、ここは宇都宮だった。
黒霧島のボトルを1本空けて、更に1本追加したところで、我々は帰宅しなければならず、武田社長に見送られ、駅に向かった。気温はぐっと低くなっていた。タイミングよく宇都宮線の上野行きが来た。乗客は少ない。ドアをボタンで開けて乗り込む。
「宇都宮は大宮辺りと違って、完全に独立した文化を持っているのですよ。大宮は何かと東京を意識している。でも宇都宮は東京を意識するには離れ過ぎている。そんなところが宇都宮のいいところかな。」と武田社長の先ほどの力説を思い出しながらそっと目を閉じると、シートの下からの熱気と適度な酔いでいつしか夢心地。気がつけばもうそこは上野だった。
2010.12.15 Zaki
- LINK -
株式会社
ジード : http://www.zead.co.jp/
餃子 宇都宮みんみん : http://www.minmin.co.jp/
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2010/12/14
しばざ記 957-HP版 |
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