9月3日 火曜日の静岡市の続き。
腹いっぱいになって上りの東海道線を3つめの清水で降りる。
どうして清水で降りたか分からない。
港が近くだから海でも眺めようかと思った。
それだけ。
清水は久々だな。
久々というよりはもう何十年も前というレベル。
妻と結婚して一度、三保の松原に寄ったことがある。大井川鉄道に沿ったドライブをした帰り道だった。羽衣の松も観た。その時以来だな。いや、でもその時は駅周辺に立ち寄ってはいない。だから、駅に降り立ったのはヘタすると30年ぶりくらいだろう。
従って、懐かしいというよりは当時の記憶の中のビジュアルとはまるっきり異なっていた。ずばり、こんな綺麗な街じゃなかった。それと、私の知っている清水は清水市だった。今は静岡市清水区。2003年からそうなった。それってなんとなく寂しいなあ。
駅の連絡通路から静岡方面を眺める。
両側に大きなビルが立ち並んでいる。
駅のコンコースから西口(海と反対側)を眺める。
うーむ、なんとなく昔の面影がちょっとだけは残っているかな。
清水駅とサッカーをする選手のオブジェ。
相変わらず、暑い。
少しでも日向を歩かないようにする。
駅前の土産物屋。
観光客は見当たらない。
駅前銀座。
当時、ここがアーケードだったかどうかの記憶もまったく無い。
だいたい、その30年前にこの清水の当時の友人とどこかで飲んだのだが、そのどこかも特定できなくなっている。どの辺りかという漠然とした記憶も無い。
アーケードの中を歩いている人も少ない。
再び駅へ戻り、今度は港の側に降りて見る。
この港もずいぶん久しぶり。
ここじゃないけれど、清水港のどこかで釣りをしたことがある。
まったく釣れなかったと思う。
三保の松原までの水上バスの船着き場。
片道400円ということだ。
釣りをしているオヤジを発見。
というか、彼とそのお連れさんの二人しか釣りをしている人はいない。
炎天下、焼け焦げるんじゃないかと心配。
近寄ってみる。
どうやら何も釣れていないようだ。
でも、社交辞令的に、「なにか釣れましたか?」と訊ねると、「うん。ゴンズイが釣れた。それもでかいやつ。」と笑いながら答えてくれた。
なるほど、失礼しました。
本当は、カワハギを狙っているらしい。
魚市場。
午前中で締まっているようだ。
その隣のマグロ館は営業中。
残念ながらまったく食欲が無い。
そりゃそうだ。
静岡でたんまりと食べたし、飲んだ。
まいったなあ。食欲が無いと旅の楽しさは半減する。
港に面した少し古ぼけた食堂。
こういうところで、飲み食いした。
でも、ビールも全然飲めないくらい腹いっぱい。
仕方がない。
諦めて帰ろう。
清水の滞在時間は僅か30分くらいかな。
2014.9.3
三島の街を歩いたのは初めて
次に降り立ったのは、三島。
たまには寄ってみようと思ったからだ。
いや、たまたま清水から乗った電車の中で熟睡して、目を覚ましたのが、三島の手前の沼津を過ぎた辺りで、急に三島に寄ろうと思い立ったのだ。
三島はロンドンに住むNちゃんが関係していた街。
それなりに良い街だとは聞いていた。
私の予備知識としては、伊豆方面へ行くときの通貨ポイントと、三嶋大社があるところ。
伊豆方面にはもちろん十数回行っている、いや父が伊豆に釣りに行くのが好きだった頃に結構一緒に行ってたので実際にはもっと行っている筈である。東側の海岸沿いに伊豆半島に行くケースを除いては、必ず三嶋を通過していた。従って三島の郊外はなんとなく覚えてはいる。が、しかし、今回のように電車で行って、駅頭に立ったのは初めてのことである。ちょいとわくわくする。
上は16時過ぎの三島駅。
手前、中央やや左の黒い岩で囲まれたところからは、おそらく湧水が湧いている。
そうそう、三島は確か湧水の街でも有名である。
まずは駅前の道を白滝公園や三嶋大社方面へとどんどん下る。
ここが三島の一番の繁華街なのかな。
ちょいとこじんまりとした商店街だ。
場所柄、涼しくなったのか、それとも夕刻だから涼しくなったのか。
いずれにしも過ごしやすくな。
程なく白滝公園に到着。
ここは公園というよりもその一角なのかちょっと外れているかという場所。
湧水がくるぶしくらいの浅瀬になっていて、やや速めに流れている。
親水公園だ。
もう少し川下に行ったところ。(川上を眺める)
川幅は広がり、沼のようになっているが、しかし水深は足の甲が隠れるくらいなので、こどもが安心して遊べる。いやいや、これはいい。いい場所だ。
この左側の緑の部分が白滝公園。
白滝公園の中にも水が湧き出ているところがあり、ここで合流している。
更に川下に行くと徐々に川幅は狭くなっている。
しかし、水深は浅いまま。
いやぁ、こんな川というか水路は初めてだな。
気に入った。
振り返るとこんな感じ。
中央の緑の濃いところが白滝公園。
三島って、いいところだな、というのが既にこの時点で実感する。
水路にはこのように小さな橋がたくさん架かっている。
鴨もたくさんいる。
小魚を狙っているのだろうか。
一軒にひとつの橋。
この水路脇の家は、必ず水路を渡って家に出入りすることになっている。
面白い。
三島大社へはこの道をずっと歩けば自然に着いてしまう。
いいね、この道はとてもいい。
この水路に面した一軒のお宅には玄関にこのような瓢箪がたくさん成っていた。
振り返って写真を撮る。
一番手前の橋のところが瓢箪のお宅である。
その下にも鴨がたくさん。
この写真逆光なんだけど、こういうときのダイナミックレンジが狭すぎだ。このカメラ。
やはりRX100がいい。
あー、しみじみRX100の良さを痛感してるよ。
修理に出さないとね。
ほほう。水路ばかりに目を奪われていて、ところどころにある文学碑には気づかなかった。
後で分かったが・・・。
水路は三嶋大社にも繋がっている。
こちらは正面ではなく西の入口。
手を清めるところの水も、湧水のようだ。
この小さな祠の周囲の水ももちろん湧水。
立札の斜め下の辺りから勢いよく水が湧いているのがわかる。
いやいや、この街は湧水の街なんだね。
境内の大木。
御神木??
脇から入ってしまったので、正規の参道のほうに少しバックしてから、お参りしてゆくことにする。この両側の木はしだれ桜かな。撮影するときには気にしなかった。
シーズンはさぞや綺麗だろうね。
(後で確認しておきます。)
その先の参道。
立派な注連縄(しめなわ)の門。
門をくぐり、更に中へと進む。
もうひとつ門に突き当たる。
ここ、真ん中は神様の通り道なので、参拝客は、左右の出入り口を使う。
他の人の真似しただけ。(笑)
舞殿だったかな。
そんな感じの建物。
この奥に本殿がある。
天然記念物の金木犀。
こんなに大きな金木犀を見たのは初めて。
良い香りが漂っている。
樹齢はわからない。昭和9年に国の天然記念物の指定を受けたと立札に書かれている。
そして本殿。
立派な建物だ。
正面からだと舞殿が邪魔して、まったく見えないので、出会った時のインパクトは大きい。
賽銭は5円だけ。
すみません。
ははーーーっ!!
ここが正面の鳥居。
それほど巨大じゃないにしろ、立派であることには違いない。
大鳥居の交差点に面したところいある三嶋うなぎの店。
うなぎって三島の名物なのか?
まったく食欲が無いので、スルー。
いや、食欲があっても高そうだし、スルーに決まっている。(笑)
参道が緩やかに南の方面に延びている。
両脇に並ぶ家や店は新しい。
そういった意味での風情はないが、でもいい雰囲気。
少し歩いたところで、そろそろ帰ることにする。
いやぁ、とてもいい街だ。
湧水には感動したなあ。
街全体がマイナスイオン効果で潤っているような気がする。
癒された。
だけど、清水も同様に、この街の美味しいものを食べられなかったことが非常に残念。
また来るしかない。
駅前の大きな市営公園にも行きたいしね。
再び三島の駅に向かう。
こういった裏通りの飲食街にこそ風情がある。
右側の居酒屋は静岡おでんが売りみたいだ。
全然腹へってないのでパスせざるを得ない。
まったく残念だ。
暮れなずむ三島駅。
ここから熱海まで行って、そこから先は東京駅まで寝てゆこう。
駅前では、眠気を誘うビールのロング缶を買ってある。
2014.9.3
夜の大船観音が怖すぎる件
熱海から東京行きの東海道本線で熟睡していたが、藤沢で起きてしまった。
まあ、いいか。
うーん、待てよ。そうだ、いいアイディア。
大船から横総線に乗り換えて、市川まで行ってしまうと、煩わしい東京駅の乗り換えが無くなる。その代わり、市川で乗り換え、更に西船橋で乗り換える手間が増えるので、どっちがいいということではないが・・・。
ということで、大船で東海道線を下車する。
それほど遅い時刻ではない。
ちょっと、大船観音を眺めてゆくかな。
大船観音は以前はよく電車の中から眺めた。
でも今は、色々障害物が出来て、見えるポイントは極めて小さくなってしまった。
西口で降りて眺めようとすると・・・。
ありり、見えない。
あ、そうか、階段を下りずに、歩道橋から見ればいいのか。
そう思って、階上に昇ると・・・。
な、な、なんだこれは・・・。
山の上からぬっと顔を出している観音様。
ぼんやりと白く夜空に浮かび上がっている。
夜間はライトアップをしていると聞いてたのに、していないからか、それが不気味。
怖い。
拡大した写真がこれ。
怖すぎる。
もうちょい正面に回り込んでみた。
三脚代わりに歩道橋の手すりにタオルを置いて微妙なバランスでスローシャッターを切る。
うひゃ〜〜、凄い怖い!!
夢に出てきそう。
大船駅の東口に回り込み、何か食べようかと店を物色するも、実はまだ腹が減っているというレベルで無いことが判明。
こんなものを買って、そして横総線に乗る。
今日の旅はここで終わり。
その後は写真は無い。
市川で下車し、どこにでもあるチェーン店のレストランで食事を摂り、帰宅する。
僅かながら足の筋肉痛。
こういう痛みは嬉しい。
2014.9.3
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2014/9/3
しばざ記 1538-HP版 |
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