昨夜(の東京ラウンドにて)、日本が韓国にコールド勝ちし、日本国中が喜んでいるのだが、私は非常にショックを受けた。メジャーリーガーや、国内での超一級の選手を揃えれば、確かに強いのかもしれないけれど、これまであんなに強かった韓国に大差で勝ったことについて嬉しさよりも、ヤバサを感じずにはいられなかった。正直勝った側にいても気まずい気分になっている。
韓国は強くなくてはならない。野球の歴史の浅いアジアの他の国々なんて、日本の敵ではない。アジアの野球における底の浅さは誰が見ても明白。東京ラウンドという予選なんて、形だけで、最初っから日本と韓国が決勝ラウンドに進むというのが分かっているわけだ。中国なんてきっとあと十年もしてもっと野球が浸透してくれば、人材なんて日本の比じゃないから、相当強いチームが出来ると思うけれど、それ以前に野球が中国人のハートを捉えるかどうかだ。WBCをやってるよ、なんて知っている国民が何人いるのだろう。
他の地域、例えばインド、フィリピン、インドネシア、タイ、etcなんてどうだろう。昨夜、たまたま観ていたテレビ番組でたけしが、「(ゲストの)清原さんと佐々木さんと、WBCの出場選手のサインを大きなボール(その番組のディスプレイ用のボール)に書いて、オークションに出して、アジアの野球発展の為に寄付したらどうだ。」と言っていた。非常に素晴らしいことだと思う。日本すら野球に対する人気が低迷しているこの時期、プロ野球全体の懐が寂しいのかもしれないけれど、野球そのものを発展させるにはアジアにもっと野球の啓蒙活動をしてゆかねばならない。
そうそう、大相撲を馬鹿にしている奴は多いと思うけれど、大相撲の世界巡業は海外に大相撲ファンを増やしている。あれは見習うべきだ。
それと、アメリカにおけるWBCってどうなんだろう。昨年辺りのニュースでは国民の関心が低いようなことが書いてあった。メジャーリーガーの選手についても積極的に出場するという姿勢が低いような印象も受けた。所詮、「ワールド」と言ってもアメリカに中南米の周辺各国、それとカナダだけであり、そこに日韓を加えただけの大会。南アメリカのブラジル、アルゼンチンなどサッカーの強国は加わらない。まして、ヨーロッパではせいぜいイタリアが参加するだけ。中東、アフリカは蚊帳の外。
「野球は世界のごく一部だけのスポーツだ。」と、ヒナさんが時々言っているが、なんかそんな底の浅い舞台裏が垣間見える。昨日の韓国戦は、一見、力道山が外国のレスラー相手に空手チョップを繰り出して、国民を熱狂させているのに似ているけれど、850円のビールセットをちびちび飲んで寒空の下をとぼとぼと帰宅するように、すぐに冷めてしまうのだ。とにかくまずは韓国、中国、台湾がもっともっと野球が強くなって、続いて、東南アジア、中東に野球の強い国が現れてほしい。それが今日の結論。
2009/3/8
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昨夜、韓国がその前夜の雪辱なのか、中国を14対0でくだした。これで、今日(?)の日韓戦の一位争いが少しは面白くなったかも。しかし、コールドが続出するってのもどうなんだろう。なんかおかしくないか。
2009/3/9
[追記]
その後、韓国とは合計5階も当たり、決勝で勧告韓国を下し、原ジャパンが連覇を達成した。日本国内では大喜び。一方、開催国では、WBCなんて大会が開かれていたなんてことも知らない人がたくさん。なんだかねえ。 |
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2009/3/8
しばざ記 638 |
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